ガタンという振動を体に感じる。 それを境に、薄い光が瞼の向こうから差し込んでくる。 蝉の鳴き声が聞こえる。その鳴き声は徐々に大きくなり、それに応じてあなたは少しずつ意識を取り戻していく。
あなたはバスの車内にいる。他にも乗客は10名程度。
曲がり道が多く、バスは山道を走っているということがわかる。
あなたは長い夢をみていたような気がするでしょう。
意識に靄がかかりぼんやりしている。
「おはようございます。長く眠ってましたね」
と隣に座っている上月ミエハに声をかけられる。
「お疲れですか? そうですね、すごく楽しいお祭りでしたからね」
(ロールプレイしてもらう。西滝昇の存在はなくなっており、塔も消えている。PLだけが西滝の存在を覚えている)
バスの中は賑わっている。楽しかった旅の帰り道、その充足感に包まれていて幸せそのものだ。
そこで、あなたは気づくでしょう。生贄は、一つ願いを叶えることができる。西滝が最後の死の瞬間に願ったことはあなたたちの幸福。あなたたち全てが、幸せに生きていけますように。現実という夢が、どうかあなたたちにとってより良いものでありますように。
(PLにロールプレイしていただく)
あなたたちを乗せたバスは、赤色に染まった帰路の中に消えていく。